丁寧な描写に心打たれた視聴者が多いドラマsilent、実はこの作品、脚本家の生方美久さんの連ドラデビュー作です。ここに至るまで、夢を諦めずに挑み続けた生方美久さんの脚本家としての誕生ストーリーについて書きます。
ドラマsilent 原作は生方美久の完全オリジナル
第一話見逃し配信がフジテレビ歴代最速160万回再生、初回放送開始前からTwitter公式アカウント20万人フォロワーなど、期待と話題が高まるなかスタートしたドラマsilent。
10月6日22時初回放送直後には、映像やセリフ、役者の演技などの感想を投稿する視聴者が多く、『#silent』がなんとTwitter世界トレンド1位にランクインしました。
近年、韓国ドラマ・漫画からのリメイク作品が多いなか、久々に日本のドラマで感動した!という喜びの声が上がっています。
今期ドラマもうこれ最後まで観ると確信しました。ひっっさしぶりに日本ドラマ見てこんなに胸が高ぶった(後略)(@knt808)Twitterから
韓ドラ沼民たちが日本のドラマ界に求めてきた全ての問いへの最適解みたいなドラマだった、、、余韻が……。(後略)(@Peb__love)Twitterから
ドラマsilentの誕生秘話
生方美久さんが、silentで連ドラ脚本家デビューを果たした裏には、silent村瀬健プロデューサーからの熱烈オファーがありました。
2021年11月にフジテレビヤングシナリオ大賞を受賞した生方美久さんの応募作『踊り場にて』を村瀬健プロデューサーが気に入り、「オリジナルの物語を一緒に作ろう」と声をかけていたそうです。
その後2022年10月期の木10を村瀬健プロデューサーが担当することが2022年の1月に決まり、「ゼロから一緒に作りましょう」と生方美久さんに改めてオファーしました。
連ドラ脚本未経験の生方美久さんでやることに対し、「大丈夫!責任は僕が取りますから!」会社と生方美久さんを説得してスタートさせた経緯があります。
これに対し生方美久さんは、
「今回みたいなデビューって脚本家を目指す人たちからするとありえない形で、どうせだまされてるんだろうなって思いながら書きました。今でもちょっと信じてない…です(笑)ドラマが完成しきらないと本当に書いたなって思えないんだろうなと思ってます」(引用:TVガイド)
と答え、決して手放しに舞いあがらず冷静に、そして責任を持って最後までやり遂げるという強い意思が感じられます。
影の立役者 村瀬健プロデューサーとは
- 村瀬 健(むらせ けん)さん 1973年12月9日 愛知県名古屋市生まれ
- 早稲田大学社会科学部卒業 フジテレビジョン映画制作部所属のプロデューサー
- これまでの作品:フジテレビ ドラマ映画プロデューサー「silent」放送中「キャラクター」「約束のネバーランド 」「とんかつDJアゲ太郎」「帝一の國」「信長協奏曲」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「SUMMER NUDE」「BOSS」「太陽と海の教室」「14才の母」/ プランクトン
村瀬健プロデューサーは、生方美久さんの才能を活かすべく、がちがちなルールで固めずに緩やかに、可能性を引き出しながら作品を作っていることがよくわかります。
「彼女の才能を信じているので、良い意味で、好き勝手に書いてもらっています(笑)。そして出来上がったものに対して、僕らはそれが一番面白いと思っているし、そのまま受け入れているという感じですね」(引用:マイナビニュース・インタビューより)
silent出演者目黒蓮の脚本への反応
村瀬健プロデューサーいわく、目黒蓮さんに生方美久さんをはじめて紹介した時、挨拶よりも先に「わ!これ最初から書いたんですか?続きはどうなるんですか?早く読みたいです!」と、脚本があまりにも面白かったそうで、思わず聞いてしまったそうです。
脚本家 生方美久としてデビューするまでの経歴
生方美久さんが脚本家としてデビューするまでのプロフィールと経歴はこちらです。
プロフィールと経歴
- 名前:生方 美久(うぶかた みく)
- 年齢:29歳(2022年10月時点)
- 学歴:国立大学群馬大学医学部保健学科 卒業
- 経歴:大学病院で助産師 → 高崎市のミニシアターでバイト → クリニックで看護師
脚本家として
もともと映画監督を志望し、NCW(ニューシネマワークショップ)という映画学校のクリエイターコースで半年間、仕事と両立しながら映画製作について学びました。
脚本は独学で2018年の春ごろから書き始め、看護師として働きながらも書き続け、何度もシナリオコンクールに応募しました。
ヤングシナリオコンテストへの応募は3回で、1回目一次落ち、2回目三次落ち、そして3回目『踊り場にて』の応募作で大賞受賞!!
「脚本家とか映画監督とか、そんな夢もっちゃって、あーあ。まったく。いつ諦めよう。どうなったら諦めよう。どうしよ。
なんて思う日々で。
諦めたあとに自分の心の支えになるお話がほしい、と思って書きました。だからちゃんと明らめようと思い、ヤンシナに応募しました。
不思議なもので、その脚本のおかげで、諦めずに夢が続いてます。
人生、生きてみるもんですね。
一次落ちして、無理だなぁ、諦めようかなぁ、って思ってる人が、
あと2年は書いてみよう、って、思ってくれたらいいな、うん
(引用:生方美久さんnoteから)
先の映像化ドラマ『踊り場にて』(2021年12月30日 24:25放送)と、連ドラ『silent』(2022年10月6日放送)の脚本家としての活動をしながら、なんと、看護師として2022年8月31日まで働かれていました。つい最近!
時間と体力がしんどかったとインタビューで話されていますが、自分の夢を諦めずに挑戦しつづけ、掴んだチャンスにしがみついて離さず力を出したことが本当にすごいと思います。
ヤングシナリオコンテスト大賞から、ドラマsilentまで、丸1年も経っていません・・・!
想いをもって努力を続けた人の夢がかなう時って、本当にスピーディにあれよあれよと叶うもんなんだなと、生方美久さんの経歴を調査して知り驚きました。
今後益々の活躍と、世界中の視聴者に感動を届ける作品に期待大です!
母校も卒業生の生方美久さんを応援しています。
本学医学部保健学科卒業生の生方美久さんが脚本を手がけるフジテレビ系ドラマ「silent」が、今夜22時00分から放送開始となります。生方さんは本学を卒業後、看護師として働きながら脚本を書き続け、昨年「第33回フジテレビヤングシナリオ大賞」に応募した「踊り場にて」という作品で見事、大賞を受賞されました。今回、満を持しての連続ドラマデビューとなります! (出典:群馬大学HP)
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